インド関連メールマガジン過去ログ
インド赴任前に知っておくと便利な実体験情報
ニューズレター 第1号(インド渡航前準備編)
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第1号: インド渡航前の必携品準備 - 2004年6月
■目次■
(1)必携品リスト
(2)理由
(3)豆知識
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米さえあれば、世界じゅうどこでも生き延びられる私ですので、
最低限度のものだけ取り揃えることにしました。
長期滞在のため、現地で調達できるものは日本からの持参を差し控えました。
尚、私の駐在先はムンバイ(旧名ボンベイ)でしたので、冬はありません。
ですので、冬用品は対象外となっています。
北部など冬の季節がある地域に渡航される方は
ご注意ください。
■(1)必携品リスト
帽子、
サングラス、
下着、
靴、
ウェットティッシュとポケットティッシュ、
紙せっけん、
梅肉エキス、
インスタント味噌汁とだし、
化粧品、
蚊取り線香、
虫除けローション/クリーム、
懐中電灯、
女性用品、
日本製のボールペン
■(2)理由
* 帽子(日よけ用) → 帽子の代わりに雨傘で代用可能ですが、
休暇中にインドを旅行する予定の方は持参することをお勧めします。
ところで、日本の折り畳み傘は上品すぎて直ぐに壊れました。
モンスーン時の雨量は想像を絶します。
遅かれ早かれ
現地に適応した丈夫な傘を現地で入手する羽目になります。
* サングラス → 紫外線防止だけではなく、街が埃っぽいので
コンタクトレンズをしている方には埃よけにもなります。
* 下着 (女性は必須。ランジェリ一式とソックス)
→ 現地ではまず揃わないと思ってください。
女性は素足でサンダル履きのせいか、ソックスも現地で入手できませんでした。
気候が暑いのでストッキングは現地では一度も履いたことがありません。
ただ、インド国外に出る場合や特別な時のために数足はあった方が安心です。
男性用はワイシャツ、パンツ、靴下等、何でも安く揃います。
しかし、私自身が身に着けたことがありませんので
着け心地はわかりません。すみません。
インド綿は質が高いことで有名ですよね。
* 靴 → 現地で入手できますが、痛くて履けませんでした。
現地の人は一般的にサリーやサルワカミーズ(パンツ形式のゆったりボトムと
丈の長い上着)に素足でサンダル履きです。
女性用の靴は需要がさほど多くないようです。
履き心地には一層の改善が必要かと感じました。
皮製のサンダルは現地で安く入手できます。
* ウェットティッシュとポケットティッシュ → 自宅と会社の往復だけの生活では
必要ありませんが、それ以外の場所や週末に外出する際に必要。
トイレットペーパーは現地で入手できます。
価格は日本よりも割高です。
* 紙せっけん → 昔なつかしい1回ずつの使い切りタイプの紙せっけんです。
ティッシュ同様、少しでも都心から離れると必要です。
外出先では、どこのトイレにも水はありますが、
ペーパーやソープ類はあまり期待できません。
処理設備を考えた場合、現地の人のように水だけで処理しなければならない
場合が時にはあります。
その場合、1回ずつ使いきりできる紙せっけんがあったら便利です。
東急ハンズで購入しました。
* 梅肉エキス → 整腸に良いとのお勧めで購入しました。
水には細心の注意をはらっているにも関わらず、お腹が日常的にゆるくなります。
梅肉エキスは病気の手前の状態に効能を発揮するようです。
実際に本当の病気になった場合には期待できません。
* インスタントの味噌汁、だしの素などフリーズドライ食品 →
たまに和食がなければ生きていけない人は必需品です。
* 化粧品 → 肌の色が関わるものは現地調達は無理です。
パウダーがなくなって困った時にはどうする術も無かったので、インド人の同僚に相談しました。
彼女のお薦めはベビーパウダー(米国系の大手ブランド商品)の代用。
急場のしのぎのつもりでしたが、なかなか気に入り、
それ以降はずっとベビーパウダーにしました。
* 蚊取り線香 → 旅行用と停電のある地域での必需品。
インドにも蚊取り線香はありますが、どうも蚊に対して
ユーザーフレンドリーのようです。
家では、電気コンセントに接続するタイプの蚊取りマットが使えます。
ムンバイは停電がありませんが、他の地域でしたら昔ながらの蚊取り線香が
あった方が心強いと思います。
蚊を媒体にした病気が色々とありますので、蚊にはくれぐれもご注意ください。
尚、私も経験しましたが、聞くところによるとインドのマラリヤは
死亡率が非常に低いそうです!
私も死に至ることはありませんでしたが、完全に体力が戻るまで半年近くかかりました。
そして、身体がお酒を受け付けなくなりました。
* 虫除けローション/クリーム → 蚊取り線香に同じ。
蚊を媒体にした病気予防です。
* 懐中電灯 → 現地でも調達できますが、渡航先が停電のある地域の場合は
到着後すぐに必要となります。
休暇で南部のケララ州に行った時には、毎日決まった時刻に1時間ばかり停電になりました。
万が一その時間に外出するようでしたら、あたりは真っ暗になります。
必ず持参した方がよいかと思います。
今の時代にようにスマホはありませんでしたので、これも必需品でした。
* 女性用品 → 揃うものと揃わないものがあります。
インドに限らず、他の開発後進国同様の状況らしいです。
備蓄品が底をついた時には、日本のオフィスのスタッフ、
日本へ出張あるいは帰国してくる人たちにお願いしました。
尚、出張組みの方が快く引き受けてくれました。
インド人の帰国組みは身内へのお土産で荷物が
とてつもなく大きくなるので、他の人の荷物を運ぶ余裕がないようです。
* 日本製のボールペン → これはなくても生活には困りませんが、
インドの子供たちが日本製のボールペンを喜びます。
特にケララ州(インドで最も識字率の高い州)に旅行した時に、
大喜びされました。
■(3)豆知識
第1号からマラリヤだとか病気の話しが出てきて恐縮です。
短期旅行者の場合はマラリヤの予防注射か薬があるようです。
出国前に肝炎等の予防接種(義務付け)に行った時に、
長期滞在者の場合は、マラリヤに感染した場合は、
現地で治療してくださいと言われました。
良い薬もたくさんありますからと言われましたが、確かにそうでした。
その上、医療費が安いのです!
赤痢 (dysentery) は3日間服用すれば治癒できる薬があります。
私の場合は、小指の第1関節程のサイズのピンク色の服用薬でした。
隔離されることもありませんし、いつものように出勤しました。
インド人も土地が変われば感染する日常茶飯事らしいですので、
残念ながら誰も同情してくれませんし、何ら大騒ぎされることもありません。
私は決して丈夫なタイプではありませんが、
赤痢から快復してからというもの、
すっかり元気なお腹に変身しました。
ですので、皆さまもきっと大丈夫なはずです。
* 後でわかった事ですが、良し悪しは別にして、
アメリカFDAが未許可の最新薬がインドでは使えるらしいです。
進んだ国というのか人体実験なのか・・・。
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■第1号編集後記
先進国ではいったん設備投資すれば、後は大量生産体制がとれ各社の
価格競争により工業製品は値下がりしますが、
ところ変われば事情が変わります。
工業製品は日本とほぼ同じ価格か割高感があります。
食品にしましても加工食品は高くなりますが、果物、野菜など現地の人たちの
手だけで育てられるものは驚くほど安価ですし、とても新鮮でおいしいです。
毎日、驚くような安い価格でトロピカルフルーツを満喫できます。
気温が高いにも関わらず、生鮮食品の鮮度が長続きするのも不思議です。
きっとオーガニック(有機)なのでしょう。
生産者が丹精込めて作る野菜や果物が日本ではずいぶん高くなる事情とは、
かなり違いますね。
設備投資の必要がないものは、細かな手作業を要するものであっても
とにかく非常に安価です。
ヨーグルトは、パッケージ化された加工食品として販売されていませんでしたので、
家庭で手作りです。
どこの家庭でも簡単に毎日手作りしています。
全くの最初は、ご近所か誰かに大さじスプーン1杯位のヨーグルトを
分けていただき、それを種にして作っていきます。
ですので、すべてを食べ終わらずに、必ず翌日(次回)のために
大さじスプーン1杯分はとっておいてください。
日本では何でも加工食品として簡単に入手できる生活に、すっかりと
慣れきっていた事を痛感しました。
利便性と引き換えに何か大切なものを失っていたような気がします。
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ニューズレター過去ログ
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第1号: インド渡航前の必携品準備 - 2004年6月
■目次■
(1)必携品リスト
(2)理由
(3)豆知識
========================================================
米さえあれば、世界じゅうどこでも生き延びられる私ですので、
最低限度のものだけ取り揃えることにしました。
長期滞在のため、現地で調達できるものは日本からの持参を差し控えました。
尚、私の駐在先はムンバイ(旧名ボンベイ)でしたので、冬はありません。
ですので、冬用品は対象外となっています。
北部など冬の季節がある地域に渡航される方は
ご注意ください。
■(1)必携品リスト
帽子、
サングラス、
下着、
靴、
ウェットティッシュとポケットティッシュ、
紙せっけん、
梅肉エキス、
インスタント味噌汁とだし、
化粧品、
蚊取り線香、
虫除けローション/クリーム、
懐中電灯、
女性用品、
日本製のボールペン
■(2)理由
* 帽子(日よけ用) → 帽子の代わりに雨傘で代用可能ですが、
休暇中にインドを旅行する予定の方は持参することをお勧めします。
ところで、日本の折り畳み傘は上品すぎて直ぐに壊れました。
モンスーン時の雨量は想像を絶します。
遅かれ早かれ
現地に適応した丈夫な傘を現地で入手する羽目になります。
* サングラス → 紫外線防止だけではなく、街が埃っぽいので
コンタクトレンズをしている方には埃よけにもなります。
* 下着 (女性は必須。ランジェリ一式とソックス)
→ 現地ではまず揃わないと思ってください。
女性は素足でサンダル履きのせいか、ソックスも現地で入手できませんでした。
気候が暑いのでストッキングは現地では一度も履いたことがありません。
ただ、インド国外に出る場合や特別な時のために数足はあった方が安心です。
男性用はワイシャツ、パンツ、靴下等、何でも安く揃います。
しかし、私自身が身に着けたことがありませんので
着け心地はわかりません。すみません。
インド綿は質が高いことで有名ですよね。
* 靴 → 現地で入手できますが、痛くて履けませんでした。
現地の人は一般的にサリーやサルワカミーズ(パンツ形式のゆったりボトムと
丈の長い上着)に素足でサンダル履きです。
女性用の靴は需要がさほど多くないようです。
履き心地には一層の改善が必要かと感じました。
皮製のサンダルは現地で安く入手できます。
* ウェットティッシュとポケットティッシュ → 自宅と会社の往復だけの生活では
必要ありませんが、それ以外の場所や週末に外出する際に必要。
トイレットペーパーは現地で入手できます。
価格は日本よりも割高です。
* 紙せっけん → 昔なつかしい1回ずつの使い切りタイプの紙せっけんです。
ティッシュ同様、少しでも都心から離れると必要です。
外出先では、どこのトイレにも水はありますが、
ペーパーやソープ類はあまり期待できません。
処理設備を考えた場合、現地の人のように水だけで処理しなければならない
場合が時にはあります。
その場合、1回ずつ使いきりできる紙せっけんがあったら便利です。
東急ハンズで購入しました。
* 梅肉エキス → 整腸に良いとのお勧めで購入しました。
水には細心の注意をはらっているにも関わらず、お腹が日常的にゆるくなります。
梅肉エキスは病気の手前の状態に効能を発揮するようです。
実際に本当の病気になった場合には期待できません。
* インスタントの味噌汁、だしの素などフリーズドライ食品 →
たまに和食がなければ生きていけない人は必需品です。
* 化粧品 → 肌の色が関わるものは現地調達は無理です。
パウダーがなくなって困った時にはどうする術も無かったので、インド人の同僚に相談しました。
彼女のお薦めはベビーパウダー(米国系の大手ブランド商品)の代用。
急場のしのぎのつもりでしたが、なかなか気に入り、
それ以降はずっとベビーパウダーにしました。
* 蚊取り線香 → 旅行用と停電のある地域での必需品。
インドにも蚊取り線香はありますが、どうも蚊に対して
ユーザーフレンドリーのようです。
家では、電気コンセントに接続するタイプの蚊取りマットが使えます。
ムンバイは停電がありませんが、他の地域でしたら昔ながらの蚊取り線香が
あった方が心強いと思います。
蚊を媒体にした病気が色々とありますので、蚊にはくれぐれもご注意ください。
尚、私も経験しましたが、聞くところによるとインドのマラリヤは
死亡率が非常に低いそうです!
私も死に至ることはありませんでしたが、完全に体力が戻るまで半年近くかかりました。
そして、身体がお酒を受け付けなくなりました。
* 虫除けローション/クリーム → 蚊取り線香に同じ。
蚊を媒体にした病気予防です。
* 懐中電灯 → 現地でも調達できますが、渡航先が停電のある地域の場合は
到着後すぐに必要となります。
休暇で南部のケララ州に行った時には、毎日決まった時刻に1時間ばかり停電になりました。
万が一その時間に外出するようでしたら、あたりは真っ暗になります。
必ず持参した方がよいかと思います。
今の時代にようにスマホはありませんでしたので、これも必需品でした。
* 女性用品 → 揃うものと揃わないものがあります。
インドに限らず、他の開発後進国同様の状況らしいです。
備蓄品が底をついた時には、日本のオフィスのスタッフ、
日本へ出張あるいは帰国してくる人たちにお願いしました。
尚、出張組みの方が快く引き受けてくれました。
インド人の帰国組みは身内へのお土産で荷物が
とてつもなく大きくなるので、他の人の荷物を運ぶ余裕がないようです。
* 日本製のボールペン → これはなくても生活には困りませんが、
インドの子供たちが日本製のボールペンを喜びます。
特にケララ州(インドで最も識字率の高い州)に旅行した時に、
大喜びされました。
■(3)豆知識
第1号からマラリヤだとか病気の話しが出てきて恐縮です。
短期旅行者の場合はマラリヤの予防注射か薬があるようです。
出国前に肝炎等の予防接種(義務付け)に行った時に、
長期滞在者の場合は、マラリヤに感染した場合は、
現地で治療してくださいと言われました。
良い薬もたくさんありますからと言われましたが、確かにそうでした。
その上、医療費が安いのです!
赤痢 (dysentery) は3日間服用すれば治癒できる薬があります。
私の場合は、小指の第1関節程のサイズのピンク色の服用薬でした。
隔離されることもありませんし、いつものように出勤しました。
インド人も土地が変われば感染する日常茶飯事らしいですので、
残念ながら誰も同情してくれませんし、何ら大騒ぎされることもありません。
私は決して丈夫なタイプではありませんが、
赤痢から快復してからというもの、
すっかり元気なお腹に変身しました。
ですので、皆さまもきっと大丈夫なはずです。
* 後でわかった事ですが、良し悪しは別にして、
アメリカFDAが未許可の最新薬がインドでは使えるらしいです。
進んだ国というのか人体実験なのか・・・。
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■第1号編集後記
先進国ではいったん設備投資すれば、後は大量生産体制がとれ各社の
価格競争により工業製品は値下がりしますが、
ところ変われば事情が変わります。
工業製品は日本とほぼ同じ価格か割高感があります。
食品にしましても加工食品は高くなりますが、果物、野菜など現地の人たちの
手だけで育てられるものは驚くほど安価ですし、とても新鮮でおいしいです。
毎日、驚くような安い価格でトロピカルフルーツを満喫できます。
気温が高いにも関わらず、生鮮食品の鮮度が長続きするのも不思議です。
きっとオーガニック(有機)なのでしょう。
生産者が丹精込めて作る野菜や果物が日本ではずいぶん高くなる事情とは、
かなり違いますね。
設備投資の必要がないものは、細かな手作業を要するものであっても
とにかく非常に安価です。
ヨーグルトは、パッケージ化された加工食品として販売されていませんでしたので、
家庭で手作りです。
どこの家庭でも簡単に毎日手作りしています。
全くの最初は、ご近所か誰かに大さじスプーン1杯位のヨーグルトを
分けていただき、それを種にして作っていきます。
ですので、すべてを食べ終わらずに、必ず翌日(次回)のために
大さじスプーン1杯分はとっておいてください。
日本では何でも加工食品として簡単に入手できる生活に、すっかりと
慣れきっていた事を痛感しました。
利便性と引き換えに何か大切なものを失っていたような気がします。
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