インド関連メールマガジン過去ログ
インド赴任前に知っておくと便利な実体験情報
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第2号: いよいよインド到着!
■目次■
(1)みんな同じ顔
(2)ボーイさん達の部屋は???
(3)豆知識
■編集後記
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■(1)みんな同じ顔
ムンバイのインターナショナル空港の入管手続きを終え、
空港到着ロビーに出た途端に、今までに経験したことのない程の
湿気と暑さの膜が身体中を覆いました。
日本を出発したのが5月初旬のさわやかな時節だった事も重なって、
気温差と湿気をいっそう強く感じたかも知れません。
「うぁ~、これぞインド!」という実感は、
息の詰まるような暑さと湿気だけではなく、
ロビーの外でたむろしている黒アリの人だかりからも
充分過ぎるほど感じられました。
「夜中というのにこの人出はいったい何?」
度肝を抜かした私には、たった一人でその人込みの中に
立ち入っていく勇気はまったくありませんでした。
そこから一刻も早く救出されることを祈るだけでした。
どの人も彫りが深く、まつげは「くるっ」と
カールするほど長く、髭を蓄えた顔。
周りはほとんどが男性。
インド人を見慣れていない私には
誰が誰だか見分けがつきません。
大勢のインド人の中にぽつねんとたたずんでいる
風体の違う私は、勿論、直ぐに出迎えの人に
見つけ出してもらえました。
後の、プロジェクトマネージャで大変お世話に
なる人ですが、数日後には日本へ転勤する人でした。
インドでたった一人知り合いになったばかりの人が
数日後にはもういなくなると知った途端、
再びこの世の中にひとり放り出されたような孤独感に
陥りました。
*『まつげの長さは太陽がまぶしいから日よけなんだ。
肉体もローカライズされるものなんだ』と解釈しています。
■(2)ボーイさん達の部屋は?
空港から車で1時間弱で会社のゲストハウスに到着。
インドの住所はなんとも分かり難く、その上、
夜道ときているので探すのがとても大変でした。
* インドの住所は、「インド工科大学(IIT)の
反対側」というような表記です。
もしもIITがどこにあるのか分からなければ、
非常に困難極まりない状態です。
何々ストリート、何々アベニュー、1st、
2nd等の表記とは無縁の世界です。
エレベータは古きイギリス映画に出てくるような、
なかなか風情のある金属性の重厚な格子式のドア。
かつてイギリスの植民地であった英国式名残であるのか、
ゼロのコンセプトの発祥の地の威厳を示しているのか、
建物の階数は0から始まります。
* 待ち合わせをするときに、ビルの階数がでたら、
アメリカ式/日本式のことであるか、
英国式/インド式であるかを
明確にしておく必要があります。
同じ建物(マンション)に会社所有のゲストハウスが数部屋ありました。
あちらこちらのドアベルを鳴らしたものの
応答はなく、静まったマンションのホールで
疲労困憊。
20~30分も経過して、ようやく若い男の子が
寝ぼけ眼でドアを開けてくれました。
最初に室内に通されて目にした光景は、なななんと、
数人の若者が台所の床に薄い布を直接敷いて
眠っているではないですか。
彼らはそこに住み込みで働いているボーイさんや
コックさんでした。
■(3)豆知識 - ウォシュレット/ペーパー/鍵
部屋のトイレには、ウォシュレットがついていました!
日本のようにハイテクではありませんが、
便座の後方からノズルが一本だけ
出ているシンプルなタイプです。
温度調整も水勢の調整もできません。
この他のタイプでは、ハンドタイプのシャワーの小型タイプがあります。
これは水勢調整ができ、なかなか快適なタイプです。
外国人専用など高級住宅にはどちらかが
装着されているのが一般的です。
アメリカのキッチン(流し)についているシャワーの形をした小型タイプと思ってください。
オン/オフにするスイッチはノズルの横のところについています。
(庭に水撒きするときのホースのヘッドみたいな感じです。)
トイレットペーパーはいつも使いかけのような
ロールの薄いものしか補給してくれませんでした。
何故かしらと思い、新品を要求したら、
そういうロールの薄いタイプが
商品としてしっかり出回っていることが判明しました。
日本のようなサイズも勿論ありますが、
紙を使わない現地の人にはぜいたく品でもあり、
「何でそんなにたくさん使うの?」という感覚のようです。
もっとも、インドの10億余りの人たち全員がペーパーを
使用するとしたら、すごい環境破壊に
つながるのかも知れませんね。
インドの皆さま、環境保全ありがとうございます。
メイドさんやコックさんたちを扱いなれていない
私には、常に人に監視されて暮らす事が非常な
ストレスとなりました。
そして、半年後には、プライバシーを求め
1人暮らしを始め自炊を開始します。
おかげでインドの商品を知る機会が増え、
面白い体験がたくさんできました。
また、昼間、専業主婦の人たちが外出するときなど、
たくさんの鍵をじゃらじゃらつけたキーホルダーを
持ち歩いています。
住み込みの使用人が多いので、
冷蔵庫から食器棚に至るまで
あらゆる所に鍵をかけています。
鍵をかけておかないと、使用人の心を
「盗んでもいいかなあ」と揺り動かす
ことになり、雇い主として罪の原因を作ることになる、
という解説でした。
国が変われば、考え方もいろいろです。
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■編集後記■
今日このメールマガジンを書いていてインドの動物園に
行った時の事を想い出しました。
動物園とは動物を見に行くところだとばかり思っていましたが、
そうでもない場合があります。
私が動物園を訪れた時、幼稚園と小学校低学年の
子供たちが先生と一緒に大勢遊びに来ていましたが、
その子たちは動物はそっちのけで
「私」ばかりを見るのです!
「私ってそんなに珍種かしら?」と思い、訊ねてみると
白人は見慣れていても、黄色人種は珍しいとの事でした。
それにしても普段はいない新種の動物に会えて、
子供たちにとっては、とてもラッキーな1日だった
ことでしょう。
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第2号: いよいよインド到着!
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(1)みんな同じ顔
(2)ボーイさん達の部屋は???
(3)豆知識
■編集後記
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■(1)みんな同じ顔
ムンバイのインターナショナル空港の入管手続きを終え、
空港到着ロビーに出た途端に、今までに経験したことのない程の
湿気と暑さの膜が身体中を覆いました。
日本を出発したのが5月初旬のさわやかな時節だった事も重なって、
気温差と湿気をいっそう強く感じたかも知れません。
「うぁ~、これぞインド!」という実感は、
息の詰まるような暑さと湿気だけではなく、
ロビーの外でたむろしている黒アリの人だかりからも
充分過ぎるほど感じられました。
「夜中というのにこの人出はいったい何?」
度肝を抜かした私には、たった一人でその人込みの中に
立ち入っていく勇気はまったくありませんでした。
そこから一刻も早く救出されることを祈るだけでした。
どの人も彫りが深く、まつげは「くるっ」と
カールするほど長く、髭を蓄えた顔。
周りはほとんどが男性。
インド人を見慣れていない私には
誰が誰だか見分けがつきません。
大勢のインド人の中にぽつねんとたたずんでいる
風体の違う私は、勿論、直ぐに出迎えの人に
見つけ出してもらえました。
後の、プロジェクトマネージャで大変お世話に
なる人ですが、数日後には日本へ転勤する人でした。
インドでたった一人知り合いになったばかりの人が
数日後にはもういなくなると知った途端、
再びこの世の中にひとり放り出されたような孤独感に
陥りました。
*『まつげの長さは太陽がまぶしいから日よけなんだ。
肉体もローカライズされるものなんだ』と解釈しています。
■(2)ボーイさん達の部屋は?
空港から車で1時間弱で会社のゲストハウスに到着。
インドの住所はなんとも分かり難く、その上、
夜道ときているので探すのがとても大変でした。
* インドの住所は、「インド工科大学(IIT)の
反対側」というような表記です。
もしもIITがどこにあるのか分からなければ、
非常に困難極まりない状態です。
何々ストリート、何々アベニュー、1st、
2nd等の表記とは無縁の世界です。
エレベータは古きイギリス映画に出てくるような、
なかなか風情のある金属性の重厚な格子式のドア。
かつてイギリスの植民地であった英国式名残であるのか、
ゼロのコンセプトの発祥の地の威厳を示しているのか、
建物の階数は0から始まります。
* 待ち合わせをするときに、ビルの階数がでたら、
アメリカ式/日本式のことであるか、
英国式/インド式であるかを
明確にしておく必要があります。
同じ建物(マンション)に会社所有のゲストハウスが数部屋ありました。
あちらこちらのドアベルを鳴らしたものの
応答はなく、静まったマンションのホールで
疲労困憊。
20~30分も経過して、ようやく若い男の子が
寝ぼけ眼でドアを開けてくれました。
最初に室内に通されて目にした光景は、なななんと、
数人の若者が台所の床に薄い布を直接敷いて
眠っているではないですか。
彼らはそこに住み込みで働いているボーイさんや
コックさんでした。
■(3)豆知識 - ウォシュレット/ペーパー/鍵
部屋のトイレには、ウォシュレットがついていました!
日本のようにハイテクではありませんが、
便座の後方からノズルが一本だけ
出ているシンプルなタイプです。
温度調整も水勢の調整もできません。
この他のタイプでは、ハンドタイプのシャワーの小型タイプがあります。
これは水勢調整ができ、なかなか快適なタイプです。
外国人専用など高級住宅にはどちらかが
装着されているのが一般的です。
アメリカのキッチン(流し)についているシャワーの形をした小型タイプと思ってください。
オン/オフにするスイッチはノズルの横のところについています。
(庭に水撒きするときのホースのヘッドみたいな感じです。)
トイレットペーパーはいつも使いかけのような
ロールの薄いものしか補給してくれませんでした。
何故かしらと思い、新品を要求したら、
そういうロールの薄いタイプが
商品としてしっかり出回っていることが判明しました。
日本のようなサイズも勿論ありますが、
紙を使わない現地の人にはぜいたく品でもあり、
「何でそんなにたくさん使うの?」という感覚のようです。
もっとも、インドの10億余りの人たち全員がペーパーを
使用するとしたら、すごい環境破壊に
つながるのかも知れませんね。
インドの皆さま、環境保全ありがとうございます。
メイドさんやコックさんたちを扱いなれていない
私には、常に人に監視されて暮らす事が非常な
ストレスとなりました。
そして、半年後には、プライバシーを求め
1人暮らしを始め自炊を開始します。
おかげでインドの商品を知る機会が増え、
面白い体験がたくさんできました。
また、昼間、専業主婦の人たちが外出するときなど、
たくさんの鍵をじゃらじゃらつけたキーホルダーを
持ち歩いています。
住み込みの使用人が多いので、
冷蔵庫から食器棚に至るまで
あらゆる所に鍵をかけています。
鍵をかけておかないと、使用人の心を
「盗んでもいいかなあ」と揺り動かす
ことになり、雇い主として罪の原因を作ることになる、
という解説でした。
国が変われば、考え方もいろいろです。
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■編集後記■
今日このメールマガジンを書いていてインドの動物園に
行った時の事を想い出しました。
動物園とは動物を見に行くところだとばかり思っていましたが、
そうでもない場合があります。
私が動物園を訪れた時、幼稚園と小学校低学年の
子供たちが先生と一緒に大勢遊びに来ていましたが、
その子たちは動物はそっちのけで
「私」ばかりを見るのです!
「私ってそんなに珍種かしら?」と思い、訊ねてみると
白人は見慣れていても、黄色人種は珍しいとの事でした。
それにしても普段はいない新種の動物に会えて、
子供たちにとっては、とてもラッキーな1日だった
ことでしょう。
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