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パンチャタントラ 第二章 - Gaining Friends
メインストーリのあらすじ
遠い昔、インドの南地方のある町に大きな菩提樹の木がありました。
うっそうと茂るこの木には、毎日たくさんの鳥たちが集まっていました。
ある日、この木に住んでいるカラスが、エサを探しているときに、
遠くからハンターたちが、捕獲用のネットをもって
足早に近づいて来るのを目撃しました。
カラスは大慌てで、仲間たちに知らせました。
「お~い、みんな~、大変だあ!
ハンターたちが美味しそうなエサをもって近づいて来ているよ~。」
忠告を受けた鳥たちは、ハンターの仕掛けた罠には、
やすやすと引っかかりません。
ところが、しばらくするとハトの王様がハンターの仕掛けた種を遠くから見つけ、
仲間を大勢連れてエサに急降下しました。
カラスは急いで事情を説明しましたが、ハトの王様は耳を傾けずに
エサを食べているので、すぐにハンターの罠に捕まってしまいました。
しかし、ハトの王様は冷静です。
仲間たちに落ち着くように言い聞かせ、解決策を考えています。
「よし、皆で力を合わせて飛び立ち、ネットごと持ち上げようではないか。
今、ここで飛び立たなければ、破滅してしまう。」
ハトたちはみんなで力をふり絞り、見事に飛び立ちました。
ハンターたちは驚きました。
「なんてことだ。 しかし、見ているがいいさ。
いまに力尽きて舞い落ちてくるに決まっているんだ。」と余裕です。
でも、ハトの集団の姿は遠ざかって行き、だんだん小さくなってしまいました。
ハトもネットも失くしてしまったハンターたちはとうとう諦めて帰って行きました。
ハンターから逃れられたものの、ハトたちには、未だ問題が残っています。
身体に引っかかってしまったネットをなんとかしなければなりません。
ハトの王様はともだちのねずみくんに力を借りることにしました。
「ねずみく~ん、鳩の王です。助けてください!」
ねずみはその声を聞いて慌てて飛び出てきました。
「いったいどうしたのですか?」
「ご覧の通り、罠にはまってしまいました。 餌に釣られてしまってねぇ。
お願いです、このネットからどうか私たちを助け出してください。」
ねずみは、早速、ハトの王さまを最初に助け出そうとしました。
ところが、王さまは他の仲間たちを先に救出するように頼みました。
「ハトさん、なぜ王様であるあなたを一番に助けたら
ダメないのですか? あなたを助け出してから部下を助けます。」
「ねずみくん、それはちょっと違うね。
部下たちは家族を後にして私に仕えているのです。
私にはその者たちを救う義務があるのです。」
それを聞いたねずみは、感激しました。
「さすがは、私が選んだ友人だ。すばらしい!
では、すぐに仲間を助け出しましょう。」
この成り行きを一部始終見ていたカラスは、
「私には、あんなふうに信じられる友だちがいない。
まあ、私の性格が気まぐれだから仕方ないけどね。
でも、あのねずみくんと友達になりたいなぁ。」
うっそうと茂るこの木には、毎日たくさんの鳥たちが集まっていました。
ある日、この木に住んでいるカラスが、エサを探しているときに、
遠くからハンターたちが、捕獲用のネットをもって
足早に近づいて来るのを目撃しました。
カラスは大慌てで、仲間たちに知らせました。
「お~い、みんな~、大変だあ!
ハンターたちが美味しそうなエサをもって近づいて来ているよ~。」
忠告を受けた鳥たちは、ハンターの仕掛けた罠には、
やすやすと引っかかりません。
ところが、しばらくするとハトの王様がハンターの仕掛けた種を遠くから見つけ、
仲間を大勢連れてエサに急降下しました。
カラスは急いで事情を説明しましたが、ハトの王様は耳を傾けずに
エサを食べているので、すぐにハンターの罠に捕まってしまいました。
しかし、ハトの王様は冷静です。
仲間たちに落ち着くように言い聞かせ、解決策を考えています。
「よし、皆で力を合わせて飛び立ち、ネットごと持ち上げようではないか。
今、ここで飛び立たなければ、破滅してしまう。」
ハトたちはみんなで力をふり絞り、見事に飛び立ちました。
ハンターたちは驚きました。
「なんてことだ。 しかし、見ているがいいさ。
いまに力尽きて舞い落ちてくるに決まっているんだ。」と余裕です。
でも、ハトの集団の姿は遠ざかって行き、だんだん小さくなってしまいました。
ハトもネットも失くしてしまったハンターたちはとうとう諦めて帰って行きました。
ハンターから逃れられたものの、ハトたちには、未だ問題が残っています。
身体に引っかかってしまったネットをなんとかしなければなりません。
ハトの王様はともだちのねずみくんに力を借りることにしました。
「ねずみく~ん、鳩の王です。助けてください!」
ねずみはその声を聞いて慌てて飛び出てきました。
「いったいどうしたのですか?」
「ご覧の通り、罠にはまってしまいました。 餌に釣られてしまってねぇ。
お願いです、このネットからどうか私たちを助け出してください。」
ねずみは、早速、ハトの王さまを最初に助け出そうとしました。
ところが、王さまは他の仲間たちを先に救出するように頼みました。
「ハトさん、なぜ王様であるあなたを一番に助けたら
ダメないのですか? あなたを助け出してから部下を助けます。」
「ねずみくん、それはちょっと違うね。
部下たちは家族を後にして私に仕えているのです。
私にはその者たちを救う義務があるのです。」
それを聞いたねずみは、感激しました。
「さすがは、私が選んだ友人だ。すばらしい!
では、すぐに仲間を助け出しましょう。」
この成り行きを一部始終見ていたカラスは、
「私には、あんなふうに信じられる友だちがいない。
まあ、私の性格が気まぐれだから仕方ないけどね。
でも、あのねずみくんと友達になりたいなぁ。」
この話しをもとに、第二章の中に、小話しが展開されていきます。 |
* 当プロジェクトには、文化人類学や児童文学等の学術研究や専門家は一切関与しておりません。
* 参照: Panchatantra.org、G.カルカーニ氏、ピッツバーグ大学アーカイブ、その他多数のインド国ムンバイ市ご近所様