少年が自転車から玄関先に投げ込む新聞配達のシーン。
ところが、最近はちょっと光景が変わってきたようです。
我が家では、この数年、玄関のドアを開けると、
屋内から一歩も外に出なくてよいような配達に甘やかされています。
ビニール袋にしっかりと包まれた新聞がキチンと綺麗に玄関マットの上に置かれています。
なんて几帳面なアメリカ人!と、感心と興味津々。
そういう日々を重ねるある日、とうとう新聞配達員に出会いました。
マイケル。30〜40代の白人男性。
しかも、自転車ではありません。
車です。
クリスマスの時期には、「ご購読ありがとうございます」と、
自筆のカードも添えてくれます。
背景にはいろいろな社会の環境が変わってきた理由があるのだと憶測します。
まず、新聞購読者数が減少。
つまり、少年が自転車でカバーできるような近隣地域では十分な購読者数がいない。
つぎに、住宅事情。
セキュリティーで警備されているコミュニティー(警備員不在の場合)では、
ゲートを開くにはコードが必要。
そして、究極は、働き盛りの副業。
格差社会が生みだしたものは、高学歴でも直面している厳しい経済状況。
意識してみると、フルタイムと副業の兼務者が周囲に結構いることを知りました。
一生懸命に真面目に働いても
ひとつの仕事だけでは家庭の収支のとれない構造の経済大国になっているようです。
まあ、事情はなんであれ、マイケル、どうもありがとう。
あなたの休暇中にはがっかりすることばかり。
早朝から新聞を探し回らなければならないのですから。
ときには、スプリンクラー(庭の水撒き)で水びたし。