病院勤めの医師は「ホスピタリスト」と呼ばれ、一般的に病院内で見かける白衣(ラボコート)を着ているお医者さんたちのことです。
PCP (Primary Care Physician) は、私服を着用しています。
私服とは言っても聴診器を首からぶら下げていますし、ナースステーションのパソコンをいじっていますので医師であることは一目瞭然。
つまり、自分の患者が入院したときには、その病院まで出向き、治療や薬に問題がないかなど監視します。深刻さによって頻度が変わりますが、術後などは毎日、患者の様子を伺いに来てくれます。
そういう時には、心強く頼れる立場の医師です。
PCPがいない患者の場合、病院側がそのときスケジュールの空いている医師に(適当に?)担当させます。
要するに、その医師は(PCPとは違い)患者のことを詳しく知らないので、試行錯誤とも言えるアプローチになると言えます。
極端な言い方ですが、PCPのいない患者とホームレスの患者は同じ扱いをされます。
そして、医師ひとりで運営するとカバーできない分野もあります。
身体のメンテナンス担当の家庭医(ファミリープラクティス)には複数の医師たちが勤務しています。
そこに勤務する医師たちは、2〜3箇所をかけ持ち勤務しているのが一般的です。
1週間のうち、数日は、ここのファミリープラクティス、残りの数日は、あちらのファミリープラクティスのように近隣の市に勤務している場合が目立ちます。
1箇所は富裕層を対象にした地域、他の1箇所は一般人の地域のように。
夫を担当している医師ですが、彼は隣の市で自分の医療機関を経営しています。
そこは、最近、アメリカで傾向が強まっているconcierge medicine(コンシェルジュ メディスン:アメリカ英語では「コンシェルジュ(フランス語)」ではなく「コンシアージュ」、「コンシアージ」と聞こえます)です。
夫は、そこの会員患者ではありませんので、幸いなことに、多額の年会費を支払う必要はありません。たまたま、担当医のビジネスがそうであったに過ぎません。
その担当医が、最近、夫にDNAテストを勧めていることは知っていました。
そのDNAテストの費用が、1200ドル(約12万円〜13万円)!
綿棒を使って、口の内膜を付着させて行う検査です。
それじゃなくても最近、我が家の医療費が嵩んでいるので、その費用に驚きました。
医師によると「予防医療の一環としてDNAテストは非常に役立つ」らしい。
夫は、担当医が経営するコンシアージュ メディスンのメンバーではないので、700ドルに値引きしてもらえるそうですが、、、。
そして、数日前のこと。
夫が休みの日に何やら真剣に分厚い書類を読んでいます。
仕事をしているときのような真剣さはないし、「何か勉強しているのかな???」と思いましたが、こちらも忙しかったので何も聞かずにそのまま。
すると、ひょんなことから「DNA検査を受けた」話しになりました。
その分厚い書類が検査結果レポートでした。
私が怒るかもしれないと思い、言いそびれていたようです。
ところが、私の意外な反応。
私:「どこの国の血が入っているの?」と、テレビのDNAテストのコマーシャルのノリで興味津々。
夫:「いや、そういう検査とは違うんだ、、、」
早速、分厚いレポート拝見。
医師が勧めた理由に納得!
体質として、ビタミンの何が欠乏しやすい、脂肪がたまりやすい、エキササイズは瞬発力ではなく持続力を要するスポーツが適している等、事細かに記述されています。
この数日前から急にやる気になってジムに通っている謎が溶けました。
瞬発力スポーツは25%、持続力スポーツは75%と勧められていました。
このレポートを参考に、私もこれからの食事のバランスを考えましょう。
何ごとも数値化されると分かりやすいものですね。
レポートを読んでいる間、遠い昔まで(いいえ、前世かも)タイムスリップしたような不思議な感覚でした。
アメリカにお住いの人、特にこれから長期間在米を予定されている方で、未だPCPをお持ちでない場合は、健康な状態の間にPCPを探し出すことをお勧めします。
当たりハズレもあるでしょうから、周囲の人に評判を聞いたり、納得のいくPCPを探すのは結構大変なことですけどね。
私が最初に見つけたPCPは、病院が経営するファミリー プラクティス勤務の若い女性医師で、患者を放ってハワイに行ってしまいましたからね。
個人的見解ですが、病院関連は、医学部卒業した医師たちが最初に選ぶ勤務先ですからねぇ。
そのポジションは次へのステップアップとなる踏み石なのでしょう。
毎年、新しい医師たちを受け入れています、つまり、経験を積んだ医師たちは次の段階に進むのですよ。きっとね。
それでは、みなさんのもとにいいことがたくさん舞い込んで来ますように!
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