それは、広義におけるセキュリティー関連。
とは言っても漠然とし過ぎですが、非常に奥が深い専門知識を求められるエリアがあります。
実は、ネットの社会と実店舗は、私たち一般人が気づかない(想像していない)ところで、深くつながっているのです。
各企業には、アセットプロテクション(資産保護)チームがあり、警察などと密接に連携する傾向が高まっています。
アメリカはちょうど、イースターサンデー(3月27日)を数日後に控えています。
日本では、まだ馴染みが薄いかと思いますが、クリスマスに次ぐようなショッピング熱が高い時期でもあります。
いいタイミングですので、セキュリティーの件に絡ませて話していきます。
そうです、イースターは、イエス キリストが復活した(生き返った)日です。
言い換えれば、イースターは、キリストの第2の誕生日。
彼の誕生日を祝うのが、クリスマスとイースター。
それが、アメリカの2大イベント。
普段は教会に通わないキリスト教徒でも、クリスマスとイースターの時期だけは教会に行くので、そのような人たちは、CEO (Chiristmas and Easter Only)と呼ばれています。
(感謝祭(サンクス ギビング)も大きなイベントですが、教会には行きません。)
このイースターの時期は、学校の春休みとも重なり、春の兆しも見え始め、冬ごもりしていた人たちも外に出たり、春の大掃除で大忙しの時期です。
(アメリカは、年末の大掃除ではなくて、春の大掃除が慣習です。)
納税還付の頃でもあり、買い物熱が高まります。
ところが、残念なことに、この時期は、クリスマスシーズン同様に万引きも横行するのです。
少しでも割安で購入し、利幅を広げたいのでしょうが、仕入れ代金ゼロを図っている人たちがいるのです。
そういう商品を販売するネット上のプラットフォームの代表格は、eBay。
あるカップルは、2005年から2011年の間に、100万ドル以上(1億1000万円以上)を申告漏れしていたのです。
しかも、仕入れは、すべて万引き。
申告漏れと盗みの二重の犯罪。
発覚しないとでも思ったのでしょう。
もちろん、調査の手が伸びました。
クリスチャン専用のグッズを販売する大手2店(Hobby LobbyやLifeWay Christian Stores)で商品をゲット。そして、クリスチャン専用商品を扱うサイトを自ら運営していた道徳心ゼロのカップル。
eBayには、犯罪絡みで仕入れた商品の販売が横行しています。
当然、eBayのグローバル アセット プロテクション チームも警察(法執行機関)と協力して調査しています。
出店者IDやリスティングしている商品情報をもって協力できます。
ネット上で価格の比較が簡単にできますが、盗難品を購入しないように気をつけたいですね。
安いだけで、そういう商品をつかんだたら、間接的に犯罪者に協力していることになります。
極端なところでは、殺人が絡んでいる場合もあるのです。
グローバルで展開される悪事。
アセットプロテクションが必要なのは、実店舗だけではなく、ネットの世界にもしっかりと広がっています。
今後、ますますグローバルなレベルでニーズが高まっていきます。
犯罪学や犯罪司法学は、密接に繋がっている学問分野です。
しかも、グローバルな立場で問題を解決していくことが求められてきます。
それにしても、誕生日を祝ってもらっているバースデー ボーイのキリスト様は、きっと嘆き悲しんでおられることでしょう。
いや、それとも、「貧すれば鈍する。アメリカ人を貧しくした経済システムに問題あり」と、寛大にお許しくださっているのかも。
それでは、みなさんのもとにいいことがたくさん舞い込んで来ますように!
[References: eBay dot com, and LPM Insider]