初めて知ったのは、イギリスに在住している友人のお子さんの大学入学時。
アメリカでは、「ギャップイヤー」という表現は、特別に使われていません。
社会人が大学に復帰したり、大学を休学して外国に旅したり、ボランティア活動に参加したり、仕事をしたり、学校と現実社会を自由に行き来できます。
そのため、特別にギャップイヤーと取りざたされることはありませんでした。
一般庶民が、大学入学を遅延させてもニュースにはなりませんが、大統領の令嬢をもなれば話しは別格。オバマ大統領の長女、マリアさんがハーバード大学への入学を1年遅らせ、2017年の秋に入学することが公表されてから、「ギャップイヤー」が話題になりました。
過去には、クリントン大統領やブッシュ大統領のお嬢さんたちが大学在籍中にシークレットサービス付きの学生時代を過ごされました。
環境に溶け込みやすいように若い人、女性、カジュアルな服装で誤魔化そうと努力されたようですが、周囲の学生たちにはシークレットサービスの人たちを直ぐに判別できたそうです。
マリアさんが、大学入学のタイミングを1年遅らせたのは、父親が現役大統領であるか否かが大きく影響したことは間違いないでしょうが、理由は、それだけではないでしょう。
近年のアメリカでも、大学への入学タイミングを遅らせる傾向が増えてきているそうです。
ハーバード大学によりますと、同大学への入学許可を得た学生のうち、毎年、80人から110人が入学時を延期しているそうです。
理由は何であれ、その数は、4年前に比べると、倍増しています。
アメリカも希望大学への入学に向けて様々な方面で日々努力を積まなければならないのが実情。
学生たちは、ストレスがたまって疲れ切っている、という意見もあります。
今後、アメリカでギャップイヤーが主流になるかは疑わしいところ。
ギャップ期間は、1年間とは限りませんし、経済的理由で大学に復帰するまで数年以上を要している人もいます。
長い夏休み期間をギャップイヤーと捉えることもできます。
学生と社会人の中間のようなギャップイヤー。
自分探しであれ、貯金目的であれ、自分の好きなように過ごせる大切な時間。
学生時代は学生時代なりに何かとルールがありますし、社会人になったらそれ以上にいろいろなことが絡んできます。
必要なときには、いつでも自由に充電できて、リフレッシュできるような人生に設計したいものです。
それでは、みなさんのもとにいいことがたくさん舞い込んで来ますように!
[The Washington Post, Newsweek]