学生時代にアメリカを経験したとはいっても、時代が変わりましたし、国際化が進み都会化していました。喜ばしいことです。
その反面、青空の青さが以前のよなハイパーブルーではありませんし、アリゾナ自慢の夕焼けも昔のようなインパクトがないような感じです。
でも、アリゾナ初めての私のパートナーにとっては驚きの美しさのようです。
まあ、自然の美しさは今も健在していることに間違いはありませんけどね。
さて、アリゾナをはじめ、アメリカには乾燥している地域が多いです。
シアトルのように雨が多い地域であっても、日本よりもはるかに乾燥していますので、乾燥対策が欠かせないのが現実。
7年。
すっかり慣れた、と、思ったのは大きな間違いでした。
そう、私もこの鼻血問題で、この1ヶ月近く、振り回されています。
(私はアメリカ人ではありませんが、アメリカの同じ環境下に住んでいますから、身体の反応は同じなようです。)
アメリカ人には一般的に、PCP (Primary Care Physician) と呼ばれるかかりつけ医がいます。
このPCPがいなければ、非常に不便なことを身につまされました。
専門医に診てもらうにしても紹介状がなければダメ、と、言われます。
はい、私も言われました。
実は、私はまだPCPを見つけていなかったのです。
健康に恵まれていたので、いずれそのうち、、、と、延々と引き延ばしにしていました。
一度、職場で怪我をしたときは、会社の指定医療機関に通いましたので、まったく問題なし。
そこで、今回の鼻血騒動でも、以前通ったことのある会社指定の医療機関に行きました。
一般的なアージェント ケアというところです。
ところが、勤務中の怪我とは異なりますので、当然、個人の医療保険を使います。
お気軽に予約なしでいけるところですが、ドクター不在のところです。
日替わりで、Nurse Practitioner (NP) か Physician's Assistant (PA)が診断しています。
(従来、医師が行なっていなような比較的簡単な臨床処置ができる人たちです。どちらも大学院卒業。)
「鼻血は命に関わるような問題じゃないから心配しなくていいよ。ワセリン(ペトロジェリー)を塗っておきなさい。鼻をほじくって傷つけたのじゃないのか?」と、PAに軽く扱われました。
もちろん、そんなことはしていません!
毎晩毎晩、鼻血に悩まされ、精神的にも確かに穏やかではありませんでした。
もしかしたら、脳に腫瘍ができたのかしら、白血病かしら、と、悲劇のヒロインのような気分だっただけに、その言葉にひと安心。
1日に何回、何日間塗り続けるのかも聞かず、ルンルン気分で帰宅。
1日に1回だけ鼻腔にワセリンを塗っていましたが、翌週から症状が良くなり、ワセリン塗布を止めました。
止めた理由は、症状の改善だけではありません。
医療機関で渡されたペーパーを読んでいたら、なんと「ワセリンを使ってはダメ」と書かれているではありませんか!
(アージェントケアを出る前にしっかりと読んで、PAに再確認すべきでした。)
インターネットで調べたら、「肺に吸い込む危険があるからワセリン(ペトロジェリー)は使わないこと」というような記事が続々出てきました。
それで、慌ててワセリン使用を止めたのでした。
すると、当然ですが症状が悪化。
朝夜に加え、職場でもいきなり予告無しに鼻血ドバーっ。
慌ててフォローアップに行ったら、「専門医に診てもらってください」と、冷たく突き放されました。
心中穏やかでない状況下、保険会社に電話をして、保険グループ傘下の専門医を聞き出そうとしました。ところが、メールで送られてきた医療機関のリストは100件も名を連ねているではありませんか。
アメリカの医療制度は病人に決して優しくないシステムだと痛感しました。
1時間ほど経過して、ようやく見つけました。
PCPの紹介状無しでもOKという専門医。
しかし、予約が取れたのはPA(日本語では、補助医師とでも言うのでしょうか)。
状況が状況であるだけに贅沢は言えません。
結局、単なるドライノーズ(乾燥鼻)。
医療機関も電話で症状を聞いて、大事ではないと判断したからPAだったのでしょう。
では、今回学んだドライノーズの日常的なお手入れ方法について。
- 食塩水で鼻を洗う (sinus rinse) 。右側から入れた食塩水を左の鼻から流し出す。逆の側の鼻も同様にして洗う。Salineパウダー(薬局で入手)と蒸留水 (Distilled Water:スーパーで1ガロン1ドル未満で入手可)を混ぜ合わせて簡単に作れます。(朝夜1日2回がいいようですが、私は夜だけ。)なお、ミネラル水のように飲用には適していても、鼻の粘膜にはよろしくないので、マイクロフィルターで濾過した水か蒸留水が勧められています。マイクロフィルターという定義が不明瞭でしたので蒸留水を選びました。
- 潤いを保つためにワセリン(Vaseline)を使ってもOK。ただし、今回のPAによるとワセリンよりも水溶性の高いAyr gelを勧められました。(スーッとして、とても気持ちがいいのですが、残念ながら私には保湿性に欠けているようで鼻血が再発したのでワセリンに戻しました。)
- 就寝時、寝室に保湿機を使うこと。なお、これに使う水ですが、地域の水が、硬水の場合は保湿機の機能低下が速まりますので、蒸留水を使います。
- 乾燥が気になる都度、Salineスプレー(食塩水スプレー)を数回鼻腔に吹き込む。1日のうち何度でも使って大丈夫です。Saline(セイリーン)スプレーは、Walgreensなどで3ドル位で売っています。Salineスプレーで鼻の粘膜を潤した状態でワセリンを塗布しています。
鼻血のときの処置。
- 鼻血が出たときは、Afrin Nasal スプレーをコットンに吹き付けて、止血に使う。これは、鼻づまりを抑える働きをします。つまり血管が収縮するので止血が早まるそうです。)
- 頭をまっすぐにした状態で座る、あるいは動かずに立っておく。決して横にならないこと。
- 冷たいタオルやハンカチを首の後ろにあてる。
- 5分から10分、指で鼻を抑える。(やってみましたが、かなり難しいです。止血するどころか鼻血が湧き出してきました。個人的にはコットンを鼻腔に詰めるのが一番効果的でした。ガーゼを使ってはダメです。繊維がバラバラになって鼻腔に残るそうです。)
- 鼻血が30分以上続く場合は、医師による診断が必要です。(ネット上では20分と記述されているサイトがたくさんありました。私の場合も20分以上続いたので専門医に行ったわけですが、、、。結局のところ、20分でも30分でも、鼻血の場合、命とりになるようなケースは稀ということらしいです。)
- Bacitracin ointment。これは、抗生物質の軟膏。ですので、日常的に継続して使用することはできません。鼻血の時だけ、出血が止まってから塗布しました。塗布する前に食塩水スプレー (Saline spray) で鼻の中を少し綺麗にしたほうがよろしいようです。
以上、今回の鼻血騒動で学んだことです。
命に関わらないとは言っても、やはり鼻血は見たくないものです。
つまり、歯磨きやシャワーをするように、ノーズケアは、これから続けていく日常的なお手入れのひとつとして仲間入りしたのです。
それでは、みなさんのもとにいいことがたくさん舞い込んで来ますように!
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学ぶチャンスに恵まれていない人たちが知識やスキルを身につけ、明るい未来を築いていくことを応援します。
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