年齢層によって引越しの理由は変わりますが、働き盛りの人たちの主な理由は、転勤や転職など仕事関連が中心。
歴史上も、ゴールドラッシュのようにチャンスがありそうなところに夢を求めて移動する国民性。
工場が他の州に移転すれば、それに合わせて人も移動。
まあこのあたりは、もう過去のこと。
工場が海外に移されて、国内は空洞化。
言語が「英語」ということもあり、海外への就職活動も範疇内。
(もっとも、アメリカ人とは言っても、パスポートを持っていない人、州外に出たことがない人たちが大勢いるのも事実。平均的アメリカ人として測れる物差しがありませんけどね。)
アメリカ国内の仕事市場が減少しているのならば、行動範囲を広げていくのは当然でしょう。
そういう環境を示唆するような動きが、シニア層の住宅事情に伺えます。
ところが、現実は、ちょっと異なりました。
AARP (American Association of Retired Persons) によりますと、ダウンサイジングではなく、アップサイズしている退職者たちが多いそうです。
サイズをアップする、つまり、大きな家に住み替えることです。
退職者とは言っても、年齢層によって違いが見られます。
子供たちがこれから家庭を持ったり、家族が増えていく可能性のあるシニアたちが、アップサイジングをしている現実が明らかになりました。
シニアとは未だ呼ばれたくない世代の人たちで、シニア割引の特権を使える時だけ、堂々と「シニアです」とシニアであることを公にするシニアのジュニア的な人たち。
クリスマスや休暇で子供家族が実家に里帰りしてきた時には、家には、それなりのスペースが必要です。
また、大学在学中や社会人になって間もない子供たちをもつシニアは、子供たちが、いつ実家に戻って来ても受け入れられるように環境を整えてあげています。
高校を卒業したら子供は自立するのが当然とされたのは、遠い昔の話しのように聞こえます。
それだけ、今のアメリカの仕事環境が不安定になっている証しでしょう。
そして、子供の生活が落ち着いた頃、そういうシニアの年齢は70から80代前後になっています。
実際に、ダウンサイジングしているのは、この年齢層の人たちです。
自分で独立した生活ができる健康状態が危うくなってきたら、ダウンサイジングしたり、家を売却して老人ホームに入居していくのが一般的なパターン。
(老人ホームとは言っても高級ホテルのようなところが多く、「リタイヤ万歳」と毎日をエンジョイしているシニアを頻繁に見かけます。)
しかし、その年齢層の親を抱えている子供たちも、自分たちがリタイヤしても良さそうな年齢に近づいています。
親は、いつまでも子供のことを心配しているいっぽう、子供は子供で親のことを気にしています。
「子供」とは言っても、立派に成長した息子や娘たち。
これが昔から続いてきた世の常なのでしょう。
植木鉢の中で、ぐんぐん伸びている新芽(葉)、そして、かつては美しかった枯れた葉を取り除きながら、こうやって「世代交代」が続いていくのか、と。
どちらの立場であっても、基本は、人としてしっかり生きていき、世の中の役に立つことなのでしょう。
それでは、みなさんのもとに、いいことがたくさん舞い込んで来ますように!
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