この分野では、介護にあたる人たちがバーンアウト (burn out)する傾向が強いのは、ここアメリカも同様です。
日本で最近ニュースになっている有料老人ホームでの事件に考えさせられます。
人生最期に接する大切な職業ですが、待遇は決して良くありません。
いや、ピラミッドの最下層と言えます。
格差はますます広がっており、ハイテクなスキルを求められる職業と、高度なスキルを必要としない職業の賃金格差はますます広がっています。
そういうことも関係し、コールアウト(出勤当日に欠勤連絡)する介護士も多く、その分、他の介護士への負担が重くなることも珍しくありません。
アメリカのシニア施設は、3種類に分類されます。
インディペンデントリビング、アシスティッドリビング、メモリーケアーの3種類です。
インディペンデントリビングとは、名前のとおり、自立して生活できる人たちが入居する施設です。
家の管理からも解放され、長期の海外旅行に出かけても留守宅を気にせず、リタイヤ生活を満喫できる環境です。食事も立派なレストランが備わっていてホテル並みの高級な施設が数多くあります。
車社会のアメリカですが、自分で運転せずに、施設のマイクロバスなど交通手段を手配してもらえます。
身体のどこかの機能が衰えてきて、大なり小なり何らかの支援が必要になってきたら、アシスティッドリビングに移ります。
そして、記憶面で問題(認知症)が出てきたらメモリーケアーです。
2024年までに求人増加件数が一番多く増えると見込まれているパーソナルケアエイド。
富裕層は、介護施設に入っても、施設の従業員である介護士とは別に、自腹で自分専用の介護士を雇っている人たちがいます。
一対一でしたら、バーンアウトすることもないでしょうし、お互いの相性も考慮して選べます。
残念ながら介護の世界にも格差がしっかりと現れています。
日本もアメリカも高齢化社会が進んでいますが、問題がいろいろあるようで・・・。